本書の内容と特長
技術士第二次試験は、平成25年度に大幅な試験制度の改正が実施されました。
その中で注目すべき改正の一つとして、旧試験制度の必須科目Uが択一式問題だけの試験科目(新制度の必須科目T)になった点があります。ただし、技術士第二次試験に択一式問題が導入されるのは初めてではありません。平成13年度試験から平成18年度試験までは、択一式問題が出題されていました。今回の改正で技術士第二次試験に知識を問う択一式問題が再び登場するという、過去への回帰が行われました。そのため、技術士第二次試験を合格するためには、再び知識問題に対する勉強が受験者にとって必要となりました。そして平成27年度試験からは、 択一式問題をクリアできなければ論述式の選択科目UとVの試験評価が行われなくなりました。このことからも択一式問題の重要性が、これまで以上に増してきていると考えられます。そのため、択一式問題で出題される可能性のある技術知識を効率よく習得する必要があります。
本著は、技術士第二次試験(機械部門)受験者が択一式問題の解法を体系的に学べる演習書です。各問題から発展的に学習できるよう、「関連キーワード情報」および「過去に出題されたキーワード類似問題情報」を掲載いたしました。なおキーワード類似問題情報については、本著の中に出題年度と問題番号を掲載しております。これらの情報を活用し、毎日目標を決め、繰り返し学習することで実力向上に役立ててください。
私は、技術士は国家資格として最高のレベルにあることから社会人が業務多忙の中で自分の専門技術を継続的に向上させるのに、技術士という目標に向かって勉強するのが最も適切であると考えています。技術士試験の問題を解くためには、工学基礎、専門知識および応用能力・課題解決能力がすべて必要となります。また若い頃から勉強をする習慣を養うためにも最適であると思います。
これからも技術士への期待はますます高まっていくと思いますが、機械部門の技術士が一人でも多く誕生して、科学技術の向上を図り、所属する会社や団体の業績向上や、社会経済の発展に貢献していける人材になられることを願っています。
本著が、これから受験を目指す方々にとって受験勉強を効率良く行うのに、少しでも参考になれば、筆者としてこれ以上の喜びはありません。
本著を受験学習の進捗ペースの管理用として活用していただき、多くの方が、技術士(機械部門)第二次試験に合格されることを祈願しています。
2016年 3月
津田 文男
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【目次】
- はじめに
- 第1章技術士第二次試験制度改正の要点
- 1.技術士第二次試験内容
- (1)受験資格(総合技術監理部門は除く)
- (2)試験方法
- 2.技術士第二次試験の改正内容
- (1)筆記試験の改正点と留意点
- (a) 選択科目の改正点
- (b) 必須科目の改正点
- (2)口頭試験の改正点と変更点
- 3.必須科目の出題内容
- (1)機械部門の選択科目とは
- (2)過去出題傾向の特徴
- 第2章演習問題 (100問)
- 1.機械設計(1-1〜1-13)
- 2.材料力学(2-1〜2-12)
- 3.機械力学・制御(3-1〜3-19)
- 4.動力エネルギー(4-1〜4-19)
- 5.熱工学(5-1〜5-10)
- 6.流体工学(6-1〜6-6)
- 7.加工・ファクトリーオートメーション及び産業機械(7-1〜7-7)
- 8.交通・物流機械及び建設機械(8-1〜8-5)
- 9.ロボット(9-1〜9-4)
- 10. 情報・精密機器(10-1〜10-5)
- 第3章予想模擬問題(20問)
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