本書の内容と特長
技術士第二次試験は、平成25年度に大幅な試験制度の改正が実施されました。
その中で注目すべき改正の一つとして、旧試験制度の必須科目IIが択一式問題だけの試験科目(新制度の必須科目I) になった点があります。また「選択科目」の“専門能力と応用能力”を問う論文解答の記述量が少なくなり、“課題解決能力”を問う問題が新設されました。そして、筆記試験合格者の「技術的体験論文」の提出が廃止されて、受験申込み時に720字で「業務内容の詳細」を記述するようになりました。「口頭試験」も試験時間が45分から20分程度に変更されました。これらの改正は“多くの技術者に受験を促し、技術士制度の一層の普及・拡大を図る”ため実施されたものであり、「受験者の負担軽減を主な目的とした改正」ではありません。すなわち、実務に直結した能力が問われており、通常の業務を行う中で身についた技術が試されるものになっています。要するに“問題点を適切に把握して、技術的課題に対して創意工夫により解決を図る能力があること”が求められています。
本著は、技術士第二次試験(機械部門)受験者が選択科目(論述式問題)の解法を40問の解答例から具体的に効率良く学べる模範解答書です。また、第3章に示す“選択科目II、IIIの過去問概要”の情報を活用し、それぞれの受験選択科目に応用することにより、実力向上に役立ててください。
私は、技術士は国家資格として最高のレベルにあることから社会人が業務多忙の中で自分の専門技術を継続的に向上させるのに、技術士という目標に向かって勉強するのが最も適切であると考えています。技術士試験の問題を解くためには、工学基礎、専門知識および応用能力・課題解決能力がすべて必要となります。また若い頃から勉強をする習慣を養うためにも最適であると思います。
これからも技術士への期待はますます高まっていくと思いますが、機械部門の技術士が一人でも多く誕生して、科学技術の向上を図り、所属する会社や団体の業績向上や、社会経済の発展に貢献していける人材になられることを願っています。
本著が、これから受験を目指す方々にとって受験勉強を効率良く行うのに、少しでも参考になれば、筆者としてこれ以上の喜びはありません。本著を活用していただき、多くの方が、技術士(機械部門)第二次試験に、合格されることを祈願しています。
2017年3月
津田 文男
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【目次】
- はじめに
- 第1章 技術士試験制度の概要
- 1. 技術士試験制度
- 2. 技術士第二次試験の試験内容
- 3. 受験スケジュール
- 4. 選択科目と専門とする事項の決め方
- 5. 受験申込書の書き方
- 6. 合格後の技術士登録手続き
- 第2章 選択科目(論文)対策
- 1. 評価(採点)は何で決まるか
- 2. 選択科目に求められる内容
- 3. 選択科目(II)論文を書くポイント
- 4. 選択科目(III)論文を書くポイント
- 5. 選択科目(II)、(III)論文の特徴
- 6. 論文を書く際の留意点
- 7. キーワードと調査方法について
- 8. 試験本番での論文の書き方
- 9. 選択科目学習のポイント
- 第3章 選択科目(II)、(III)の過去問概要(平成25〜27年度)
- 第4章 選択科目(II)論文問題の解答例(30問)
- (平成27〜28年度過去聞からの30問)
- 第5章 選択科目(III)論文問題の解答例(10問)
- (平成27〜28年度過去聞からの10問)
- 付録−1 平成28年度過去間選択科目(II)、(III)試験問題全文
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