技術士試験に一発合格した著者が、独自にまとめたキーワードの抽出・整理法と その活用の仕方を合格論文例や豊富な図表作成例とともに惜しみなく公開! 合格論文の秘密に迫る1冊!!
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本書の内容と特長(「はじめに」より)
技術士二次試験の模範解答(市販本)を見て、こんなものは書けないと思った。
まるで法律関係の文書のように文字だらけであった。
一次試験の合格を受け、直ぐに新技術開発センターのスクーリング付講座を申し込んだ。自己流では絶対にうまくいかないことは学生時代に経験していたからだ。スクーリング開始前に過去の問題を見た。解答できそうな問題がある一方で全く解けない問題もある。知識の無い問題は全くお手上げである。
スクーリングで複数の講師から指摘されたことは、キーワード集を作ることである。自分の受験する部門で使われる一つの技術用語に対して、それの原理・特徴・問題点・解決策・将来動向等をまとめるのである。それを100件作りキーワード集とするようにアドバイスを受けた。作れるかどうか自信は無かったが、とりあえず自分なりの方法でキーワードを作成し始めた。
この本は三部構成である。
第一部は必要条件として情報入手方法とそのまとめ方について記載した。具体的には上記のキーワード集の作り方であり、どういう方法で技術情報を入手するか、またそれのまとめ方について詳しく述べる。特に図表については、実際に制作した100件の中で作成した図表を参考例として表示する。なお具体的な事例は電気電子部門の情報通信に限定されるが、手法については他の分野にも十分参考になるものと考えている。
第二部は十分条件として見栄えのする(読んでもらえる)文書の書き方について記載した。文章自体をどう書くかについては、多くの文献・テキストに書かれている。ここで述べるのは、文書書式に図や表を加えた見栄えのする論文の書き方である。はじめに、こんなものは書けないと言った理由は、市販本の模範解答は私が考える良い実用文書と全く違っていたからである。会社生活を通じて習得した読まれる文章の書き方について説明する。
第三部は、技術士筆記試験の当日のトラブル対策や疑問について、Q&Aの形で数多く掲載する。
本書では技術知識があることを必要条件とし、論文を書くスキルを十分条件とした。どちらが欠けても合格論文を書くことは出来ない。第一部と第二部は独立しており、どちらを先に読んでも構わない。
再改訂(新版)にあたり
2019年度の二次試験から、出題方法が大幅に変更された。
コンピテンシーの導入である。
そして、従来の技術的提案を行えという要求が無くなり、複数の解決案を提示するという形に変わった。
全ての部門で同様の出題形式になった。
I問題 一次試験のような択一問題から、従来の記述問題になった。
II-1問題 従来と同様の1枚問題
II-2問題 プロセスや手順を問う2枚問題。現場経験がないと知識だけでは難しい内容。
III問題 従来と同様の3枚問題 出題形式はIと同様
I問題とIII問題で提案が無くなり、複数の解決策の提示に変更。
ただし解決策を実行した上での懸念事項やリスクを提示し、さらにそれへの対策を求める複雑な問題になった。
コンピテンシーを問う設問に対して、どう取り組むかを黄色い本「技術士第二次試験新試験のための新しい合格論文の構成と表現法」(株式会社新技術開発センター発行)に記載した。これは実際の2019年度試験の前に予想して書いたので、実際の試験問題に対応する修正点もあり改訂した。
本書「キーワード集の作り方」は、キーワード集をどうやって作るかの基本的な部分は変わらない。ただし高得点論文作成法の部分は修正すべき部分があるので、再度の改訂を行う。
修正部分は、2.8に多面的の記述に観点という解説を追加した。また2.16の論文解答におけるストラテジーの部分を2019年以降の設問に即した形に変更した。
上記以外にも2019年度以降の試験に即した追記を各部で行った。
2022年7月 高遠健司
図・表の中の文字の大きさに関するルール変更があったので、該当部分を改版した。
2023年8月 高遠健司
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